Notion Booksを出す意義
本を出すということ
本を出版するという行為は、その分野で一定の知識や経験を極めた証とも言えます。そして、その成果を世に送り出したいという気持ちは自然なものです。しかし、現代において、その方法はどう進化しているのでしょうか？
私はこれまでにチーム医療の分野で10冊ほどの専門書を編集してきました。単独ではなく、複数の専門家が協力して執筆することで、知識を集約し、より深い内容を提供してきました。しかし、印刷物には限界があります。動画やリンクを組み込むためにQRコードを多用しましたが、それでも別のプラットフォームを利用することになり、完全な体験を提供するには至りませんでした。Webベースの電子書籍が増えていますが、これもまた従来の本をデジタル化しただけで、真の進化とは言えません。レイアウトに制約があり、美しいビジュアルを表現するのが難しいのです。そして何より、こうした形式を作り上げるには膨大な時間と手間がかかります。
「じゃあ、動画サイトがいいのでは？」と言われるかもしれませんが、文字、画像、動画を自分の好きな割合で自在に組み合わせて発信できるメディアは何でしょうか？Webサイトのように見やすく整理されたページを200も作り、それを読者がスムーズに楽しめるでしょうか？多くのデジタル書籍では、仮想的にページをめくるだけで、実際の本のような感覚は得られません。「ページをめくる」という行為が記憶に残ることや、特定のページのレイアウトが脳裏に焼き付くといった体験が失われがちです。そして、その本を一度作ってしまうと、後から保存や移動が難しいという課題もあります。
ここで登場するのがNotion Bookです。Notion Bookは、文字、画像、動画を著者が思い描くままに自由に配置でき、複製も簡単です。その視覚的効果は、目次で一目瞭然。各ページの独自のレイアウトが、読者の記憶に深く刻まれます。従来の本や電子書籍の限界を超え、あなたの知識とクリエイティビティを最大限に活かせるのがNotion Bookです。
また複製できる。そうすれば、そのひとのワークスペースで検索機能やNotion AIで内容を見つけ出して答えてくれる。まさに新しい本である。
今後の課題
では、無断コピーされる恐れはないであろうか？細かい階層のWebページを印刷し、再度並べ直すのは大変である。複製をするのも、有料で買って皆に配る人は珍しいであろうし、社内のコンプライアンス的にも今の時代は疑問が出るであろう。
では二次利用される恐れはないであろうか？研究者などでは、多少の注意が必要であるが、一般には問題ないであろう。
例えばその道の先端にいる研究者にとって、「XXXの分野」の詳細を問われたときに、自分の名前が出ないことでがっかりする。あるいはあったとしても、その解釈は十分でないと感じることもよくある。研究は成果を出すことのほかに、それを広め、普及させることも必要である。その文言をコピペされることも問題であるが、今は剽窃検出ソフトもあり、丸のまま使用すれば、あとでわかる。AIに作られたものは論文では申告が必要であるが、もちろんそこまで厳密でない分野については否定するものではない。
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